三菱地所設計とは

三菱地所設計は1890年、東京丸の内を近代日本のビジネス中心として整備すべく三菱社によって設置された「丸ノ内建築所」に始まりました。その長い歴史を三菱地所株式会社のインハウス設計組織として過ごし、数多くプロジェクトに携わってまいりました。そして、2001年に分社独立、都市計画から建築設計、企画・コンサルティング、リノベーション、コンストラクションマネジメントやインテリアデザインなど、多くの事業分野に展開しています。

医療設計について

設計・監理

設計監理業務の開始にあたっては、経験豊かな統括者を中心にプロジェクトチームを編成。ISO9001を根幹とする業務プロセスや、設計各段階でのデザインレビュー(設計審査)を通じ、お客様のご要望・法令等の社会的要求に適合した設計を行います。また経験と組織力に裏付けられた工事監理によって、真にご満足いただけるサービスをご提供します。

CM(コンストラクションマネジメント)

お客様の立場に立って、建設プロジェクトの「透明性の確保」「妥当性の確認」「アカウンタビリティの確保」を追求し、効率的・効果的な運営によってお客様の利益確保・満足度の向上を目指します。そして、建築企画から設計・建設・維持管理の各段階においてコスト、品質、スケジュール等に関するマネジメントを行います。

医療機関様が抱える医療機能の課題に対するソリューション

施設に関する課題

建物の老朽化による機能改善改修

地域医療連携を見据えて施設の改変

病院建築における専門知識の不足と業者選定

移転に関する課題

移転予定地の空間利用

移転後の事業計画・法人戦略

資金に関する課題

設備の老朽化に伴うコストの増加

移転資金調達の相談

提案・解決策

多様な開発手法を検討・最適解の提案

敷地・施設の分析調査を行い、例えば、医療活動に止めずに既存施設の改変を行いながらの建替えを検討するなど、医療機能を最大化する開発手法を提案します。

クライアント(病院側)の視点に立ったリスクマネジメント

発注形式の工夫やコスト低減など設計にとどまらないクライアントの視点に立ったプロジェクトマネジメントを実践します。

医療を支える品質の確保

当社の設計活動のテーマは、本質と品質の追求にあります。設計監理業務を通じて確かな品質を実現します。

既存施設の有効活用や資産活用の提案

資産の維持活用について、施設の長期修繕計画を立案します。例えば、耐震補強を行ったり、省エネ改修や、リノベーション、場合によっては施設用途の変更など医療施設としての利用にとどまらない環境改善を提案します。

三菱地所設計の施工事例

鹿児島

キラメキテラスヘルスケアホスピタル(旧 高田病院)

鹿児島市街地のキラメキテラスの街づくりの一環として、移転新築する回復性・慢性期病院。約100日入院することを見据え『100日を通して、やさしく包まれる病院』がコンセプト。病棟計画「ゼロ動線型病棟」プランを特徴としている。縁側廊下はスタッフと動線分離し、患者にとって縁側のような憩いのエリアとなる。また病室がスタッフエリアに隣接することで、「ゼロ動線」での看守りを提供でき、スタッフの効率的な働き方を実践できる。隣地に同じく移転開業する急性期のいまきいれ総合病院と、「健診」などの連携を図れるように屋内アトリウムで接続した計画とし、「シェラトン鹿児島」、「駐車場棟」とも屋内渡り廊下(キラメキテラス)にて接続し、街区を形成している。また、本計画の「ゼロ動線型病棟」の考え方は、2020年4月の法改正にて建築も対象となった「意匠権」の登録申請を行い登録済(20/10/27付登録)となっている。

概要

■延床面積 9,675㎡
■RC造、一部S造 地上8階
■病床 179床
■事業主 医療法人玉昌会

鹿児島

いまきいれ総合病院

救急拡充、がん診療拠点病院としての発展、周産期医療の拡充などを柱に急性期病院として再編を図る移転新築計画。機能的で使いやすい、患者様に優しい病院、将来に渡って機能しつづけられる可変性をテーマとしている。複数台の救急車寄り付きスペースや広い救急処置・回復エリア、広く多機能な手術室などを充実整備している。病棟においては、看(み)守りのしやすいガラス張り病室やリハスペースを併せ持つ形態としており、広く確保したベッドサイドや病棟廊下、病棟内リハスペースを活用したリハビリにより、早期回復を期待する計画としている。一定の回復後は、同法人の回復期の病院や隣接する慢性期の病院にスムーズに転院できることから、在院日数の短い高度急性期に特化した運営が期待される。

概要

■延床面積 24,920㎡
■S造、一部RC造 地上9階塔屋1階
■病床 350床
■事業主 公益社団法人昭和会

鹿児島

日本赤十字社鹿児島赤十字病院

安全・安心のために地域を支える医療にこだわったプロジェクト
92年間この地で続いてきた地域医療を継続すべく、敷地内にて段階的に工事を進め建て替えを実現させた。急性期病院として病院を100%稼働させながらの安全な建て替え工事、災害拠点病院として既存も含めた耐震性能の向上、効率的な外来、救急・手術部強化、駐車場拡張など急性期病院としての再構築を図りながら、錦江湾に面する立地環境を生かした健やかな療養環境を実現した。工事の分離発注や棟ごとの構造整理などにより工事費を圧縮した。

概要

■延床面積 約9400㎡
■RC造 地上4階
■病床 120床

鹿児島

今村総合病院

慈愛会の分院と本院を統合整理して、高度急性期に対応する総合病院として再編する計画である。敷地内建替ローリングにより、既存施設を解体しながら、増・改築を行い、Ⅰ期・Ⅱ期の段階開発を経て400床の病院として完成する計画である。急性期機能としては、救急機能強化、10室に及ぶ手術室及びICU(集中治療室)等を備え、屋上にはDr.ヘリの離着陸ヘリポートを整備する。病棟は、スタッフステーションの廻りにぐるりとガラス張りの病室を配置した特徴的な形態をしており、見守りやすさ、働きやすさ、明るさ、快適性などを実現している。エネルギーサービスの導入や、照明器具・衛生器具数を絞った効率的設備などにより、省エネ・エネルギー費用抑制も図っている。

概要

■延床面積 23,519㎡
■S造一部RC造 地上8階塔屋2階
■病床 376床
■事業主 公益財団法人慈愛会

福岡

桜十字福岡病院(桜十字メディカルスクエア)

街の中で包括ケアを実現する新しい医療のかたち
病院、健診施設、介護老人保健施設、デイケア、有料老人ホームを積層した都市型医療福祉コンプレックスビル。地域包括ケアを実践しやすい環境を整備している。施設は、高齢者が孤立化しないこと、安心して暮らせる環境の実現、地域との連携などより、いつも見守られて安心感のある「8×88mのオープンスペース」や「空中庭園」、「3層吹き抜けのピロティ空間とカフェ」などを実現している。

概要

■延床面積 約21,680㎡
■S造 地上13階塔屋1階
■病床 199床
■介護老人保健施設 100床
■有料老人ホーム 102室

広島

香月メディカルビル

出産・子育てを行う女性とその家族を総合的にサポートする都市型複合医療施設。「生まれるときから生まれた後も」をキーワードに子供が生まれ成長する過程を共に見守るため、不妊医療・産科医療に加え小児科、内科などの乳幼児医療や働く母親の為の保育所を街の中心地に集約した。環境配慮、工期縮減、経済的合理性を追求するため既存のインフラストックを活用したコンバージョンを選択。建物の軽量化と耐震補強により耐震性能を向上させ、子供の誕生と成長という祝祭の場に相応しい多様で華やかな表情を持つ新たな外装デザインを施した。

概要

■延床面積 4,249.40㎡
■RC造一部S造 地下1階地上9階塔屋1階
■用途病院(事務所からのコンバージョン)